黒糖がコレステロールを下げる

 

長寿で知られる沖縄県は、古くから中国漢方の影響のもと、独自の食文化を築き上げてきました。

ゴーヤや豚肉を使った沖縄料理がよく知られていますが、もう一つ、沖縄の長寿と密接な関係があるのが黒糖です。

沖縄では昔から、様々な料理に黒糖が使われてきました。

黒糖は白砂糖と同様、サトウキビからつくられます。

同じ砂糖でも白砂糖の方は、ダイエットや健康の敵として敬遠されがちですが、黒糖は健康食としてますます注目されています。

その理由は成分の違いにあります。

精製によって不純物が取り除かれ、ショ糖含有量をほぼ100パーセントにまで高めたものが白砂糖です。

一方、黒糖はほとんど生成されていないので、ショ糖含有量は80から85パーセントです。

つまり、残りの成分に、黒糖パワーの秘密がありそうです。

実際、沖縄県産のサトウキビからつくられた黒糖を分析すると、その多くがミネラルで占められていることがわかります。

カルシウムは白砂糖の240倍、鉄分は47倍、カリウムにいたっては約550倍も含まれています。

とりわけカリウムは、高血圧の原因となる塩分を体の外に排除する働きがあります。

沖縄県に高血圧などの生活習慣病が少ないのは、カリウムを豊富に含む黒糖を普段から多く取っているからかもしれません。

黒糖にはこのほか、体内の酵素を構成するのに欠かせない亜鉛、骨の代謝に必要なマンガン、ストレス抵抗性を高めるマグネシウム、動脈硬化の予防につながる銅も含まれています。

黒糖の健康パワーの秘密はこれだけではりません。

黒糖は高血圧を防ぐだけでなく、なんと動脈硬化を起こす原因であるコレステロールや中性脂肪までも減らす効果があることがわかったのです。

ラットを使った実験があります。

ラット三つのグループに分け、それぞれにエネルギー源としてコーンスターチ、白砂糖、黒砂糖を1か月間与え続けて血液の状態を比較しました。

白砂糖を与えたラットは、血清中のコレステロールや中性脂肪の値が著しく上昇しました。

ところが、黒糖を与えたラットは、コーンスターチ群とほぼ同じ値に抑えられたのです。これはコレステロールや中性脂肪下げるのと同じ効果があると言えます。

ではなぜ、黒糖にこのような効果があるのでしょうか。

その後の分析により、サトウキビの茎の表面に含まれているワックスにその効果があることがわかりました。

植物の葉に水をかけると、水は水滴となって葉からこぼれ落ちます。

茎皮ワックスとは、このように植物を保護する脂分のことです。

黒糖には、サトウキビのワックス成分が、ろ過されないまま残っているのです。

お菓子などの材料としてだけでなく、煮物の味付けや、照り焼きの隠し味などにも、積極的に活用していきたいものです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket