DHAや EPAがコレステロール、中性脂肪を下げる

 

近年、魚の脂肪は植物性脂肪に似て、血液中の脂質を下げる働きのあることがわかってきました。

その代表的な成分が、イワシなど背の青い魚の脂肪に含まれる EPAやDHAです。

グリーンランド西海岸に住むイヌイットについての調査によると、日常の食事でEPAをたくさん採っているため、デンマークに住む同じイヌイットに比べ、血液中の脂質が低いという結果が報告されています。

コレステロールを食べさせたラットにEPAやDHAを与えてその影響を調べた実験があります。

その結果、EPAは、超低比重リポタンパクに含まれるコレステロールの増加を著しく抑えることが明らかになりました。

EPAには、血液をさらさらと流れやすくする作用と、血液を固まりにくく働きがあるのですが、それに加えて血液中の脂質を下げる働きもあるのです。

このため、動脈硬化の予防に大いに有効と考えられます。

ところで、一口に血液中のコレステロールといっても、動脈硬化を防ぐ善玉のHDLコレステロールと、動脈硬化を進める悪玉といえるLDLコレステロールがあります。

これらを合わせた血液中の総コレステロール量は一般的には低い方がいいのですが、ただし、善玉コレステロールについては、良い働きをするのですから、少なすぎては困ります。

イワシなど背の青い魚に含まれるEPAは多くの場合、総コレステロール値を低下させ、LDLコレステロールを減らします。

また、EPAは善玉のHDLを増やすという報告もあります。

EPAはこのほか、血液中の中性脂肪値も低下させることがわかってきました。

中性脂肪は食物中の脂肪のほか、砂糖、果糖などが原料となって肝臓で作られます。

アルコールは肝臓での中性脂肪の合成を促進させます。

肥満で肝臓にたまりすぎると、脂肪肝とよばれます。

しかも中性脂肪の運搬をするLDLが多いと、動脈硬化が進みやすいことがわかってきました。

脂肪酸の中では、植物油に多いリノール酸が血球コレステロール値を下げる作用があることが知られています。

中性脂肪の低下作用については、EPAの方がリノール酸より強力です。

こうしてみると、青魚の脂肪成分であるEPAが、動脈硬化を防ぐうえで大切であることがわかります。

EPAをとる良い方法は、EPAをたっぷり含んだ脂が乗った青魚を食べることです。

こうして魚の脂を多く取ると、血液中の脂肪成分に、3~4週間ほどで変化が表れてきます。

動脈硬化を予防するうえで、青魚の料理を食べることは大変有効です。

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