アスタキサンチンが動脈硬化を防ぐ

 

カツオやマグロなど赤身魚といわれる魚は鉄分の入ったミオグロビンという色素を10mg/100g以上含んでいます。

しかし、サケにはミオグロビンはほとんど含まれていません。

サーモンピンクとよばれる赤色はアスタキサンチンという色素で、βカロテンの仲間です。

アスタキサンチンは魚介類などの水産物だけに含まれ、構造はビタミンAによく似ています。

加熱してもきれいな赤色がしっかり保持されているのが特徴です。

アスタキサンチンの優れた機能の中で最も注目されているのは、βカロテンやビタミンEを上回る抗酸化力です。

アスタキサンチンは、体内に過剰に発生した活性酸素をとらえて排除する力が極めて高く、活性酸素の中でも特に毒性の強い一重項酸素をビタミンEの100倍以上、βカロテンの10倍所の力で消去する力があることが実験で分かっています。

また、活性酸素が組織の脂肪酸と結合すると過酸化脂質になって組織を酸化し、生活習慣病の原因となったり、DNAを損傷させてがんを引き起こすといわれています。

アスタキサンチンは過酸化脂質の生成に対してビタミンEの1000倍の抑制効果を示すことが明らかにされています。

抗酸化力は、動脈硬化の予防にも重要です。

LDLコレステロールが活性酸素で参加されると悪玉に変身して動脈壁を傷つけます。

すると傷の修復に血小板がつまり、それが動脈壁に張り付き、壁のように厚くなって動脈を細くし、血栓ができやすくなります。

特に体の老化とともに冠動脈といわれる心臓のまわりの血管や脳の血管は血栓がおこりやすくなってきます。

しかし、アスタキサンチンはLDLコレステロールの酸化を防止するので、血管のさびを防ぐことができます。

しかも鮭を食べていればEPA、DHAの相乗作用で、より速やかな血管のさび取り効果が期待できます。

糖尿病のネズミにアスタキサンチンを与えた研究では血糖値の上昇が抑えられるという報告もあります。

アスタキサンチンはサケ、イクラ、スジコ、オキアミなどに含まれますが、とりわけ身の赤い紅鮭に多量に含まれています。

養殖のサケにはオキアミをえさとして与え、赤みが増す工夫をしたものもあります。

赤色が濃いほどアスタキサンチンの含有量は多くなります。

体内で活性酸素をとらえたアスタキサンチンは活動できなくなりますが、ビタミンCを与えると、活性酸素がアスタキサンチンからビタミンCの手にゆだねられ、再びアスタキサンチンが活性化し効果が持続します。

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